理屈が正しいかより人々に受け入れられるかの大事さ

理屈が正しいかより人々に受け入れられるかの大事さ

この記事はnoteより「理屈が正しいかより人々に受け入れられるかの大事さ」 原作者:やのまいさんの記事の紹介しております。


先日以下のつぶやきを見て、チャリティイベントもまさにそうだと思った。

チャリティについては特にこの「人々に受け入れられる」が成り立たないと、廃れるだけでなく、批難されることもあると思う。

 

例としてあげるのは申し訳ないが、一緒にチャリティ活動をしている知人が、2005年に行われた「ホワイトバンドプロジェクト」は大事な活動だった、とよく話す。

 

しかし個人的にはこの活動は、理屈は正しかったが、人々に受け入れられなかった例じゃないかなと思っている。

 

ホワイトバンドプロジェクトは、もともとイギリス、アイルランドで始まったらしい。
ホワイトバンドプロジェクトを日本で主催した人たちはチャリティや社会貢献活動に通じた人たちだったのかもしれないけれど、イギリスはチャリティ先進国だ。
そして残念ながら、日本ではそこまでチャリティや寄付文化は育っていない。(ましてやこの活動が行われたのは2005年、今から約15年も前のこと)

 

詳しくは上記Wikiを見てもらえればと思うが、ホワイトバンドプロジェクトは、貧困根絶キャンペーンであり、日本では著名人が3秒に1度指を鳴らし、このタイミングで子どもが貧困で亡くなっている、というTVコマーシャルを行い、一躍有名になった。

 

コンビニなどで300円でホワイトバンドが売られ、報告書によると約465万本が売れ、その収益は14億円近くになっている。そして多くの日本人がそのホワイトバンドを買えば、その一部が寄付などにまわると思い込んだ
だってそういう寄付やチャリティって多いから。

 

しかし、後からこの活動はアドボカシー、いわゆる啓蒙活動であり、貧困国への援助は行われない、とわかって批判が起きたのだ。

 

ホワイトバンドの制作費用や流通経費を除いた5億円ちょっとが「世界の貧困をなくす活動」の為に使われる事になったのだが、その多くが意見広告費だったり、その制作費にまわっている。(批判もあって、後から寄付を行うことを決めたらしく、5億円のうち、8%強の約4,000万円が寄付されている)

 

確かに啓蒙活動は大事だ。
貧困に苦しむ人がいる、病気と闘っているいる人がいる、そういう状況をまず知らないと、助けようという活動には繋がらない。
飲食店やお店などが、お店の存在を知ってもらわないと、来店には繋がらない、と言っているのと同じ事だ。

 

そう、理屈としてはホワイトバンドプロジェクトは正しい、と私は思う。
でもそれは、当時の日本の市場ではわかりにくいシステムだった。
(今の日本でもなかなか難しい気がする)

同じイギリスから持ち込んだサンタランは、正直そこまで考えて作ってなかったが、当時の感覚で、日本でチャリティするならわかりやすい活動がいいな、と思って、チャリティするにしてもプレゼントの形にしよう!と思った。

 

一言「子どもたちの為に」というよりも、おもちゃが届く!という方が絶対にわかりやすい。
そして幸いなことにその活動は多くの方に賛同されて10年続いた。
(継続したら継続したで、色々別の悩みもあるけれど)

 

そして大阪グレートサンタランでは参加費の25%をチャリティに回す、ということを決めている。

 

それを多いと思うか、少ないと思うかは人それぞれだ。
個人的には確かにもう少し割合を増やしたいと思うが、一方でイベントのことに詳しくなってしまうと、イベントはとにかくお金がかかる、ということがわかる。
規模が大きくなればなるほど、警備は増えるし(しかも日本は海外に比べて警備も厳しい)継続するには善意だけでは続かない、というのも、私自身が当事者で10年もやっているからわかる。
割合だけで言うなら、小さくやっていた方がチャリティ出来る割合は高いはず。
だから残念でもしょうがない…と思うが、一方で参加している人(市場)はそんな内情は知らない。

 

市場と意識や感覚の差ができてしまうと、いつかその活動は廃れていく。
だから、その感覚を生む知識の差を埋めるために丁寧に説明したり、発信する努力を続けていかなきゃいけない。

 

企業における「事業」は良い、そもそも企業はどこも企業自身が収益を生み出す為に動いている、というのが多くのみんなの認識だ。
でも、チャリティや寄付活動というのは、主催が企業であれ、NPOであれ、そこに賛同した人は「(寄付した金額は)チャリティに全額使われて当然」という意識が根底にあると思う。

 

経費はかかるよね、というのは流石に浸透してきている気はするが、それでもそこには個人の感覚差があるし、それがどれくらいなのか、妥当なのだ、ということは何度も何度も説明しないと「みんな」には伝わらない。

 

チャリティイベントは、そこに気をつけなかったり、疎かにしたりすると簡単に廃れるし、人々からすると、良いことをやっていたと思っていたのに、思っていたことと違う、というギャップも加わり、がっかり感は半端ない。

 

そんなことを考えて、以前一度読んだが、もう一度上記のツイートをしたちきりんさんの「マーケット感覚を身につけよう」を読み直している。


やのまいさん

大阪グレートサンタラン発起人。
英国エジンバラNapier大学の大学院でインターナショナルフェスティバル&イベントマネージメント専攻。
2009年から大阪でサンタランを開催。
株式会社大阪国際会議場勤務を経て現在はフリーランス。
2017年にNPO法人プロジェクトサンタ立ち上げ。

note:https://note.mu/maiyano

Twitter:https://twitter.com/maiyano_santa

 

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