シリーズでお送りしております。
寄付月間×○○シリーズ。
読者の皆さんも寄付月間とはどんな取り組みなのか、だんだん分かってきたのではないでしょうか。
では、今回お送りするのは寄付月間×運営団体。
寄付月間ってそもそもどこが運営しているの?
どんな人たちが関わっているの?
という疑問をおもちの方もいらっしゃるのではないかと思い、今回記事にしてみました。
そこで、今回の記事は、寄付月間を運営している団体や人にフォーカスします。
寄付月間推進委員会
まず、寄付月間には、寄付月間を運営している寄付月間推進委員会という委員会があります。
では、この委員会がどういう人や人物で構成されているのか紹介します。
委員長
寄付月間推進委員会の委員長は小宮山 宏さんという方です。
株式会社三菱総合研究所の理事長を務めていらっしゃいます。
東京大学大学院工学系研究科化学専門課程博士課程修了。
東京大学在籍時代は、アメリカンフットボール部に所属なさっていたそうです。
エコハウスが有名
小宮山さんは2002年に、”小宮山エコハウス”と呼ばれるCO2削減を目的とした自宅を建築されました。
このエコハウスは、小宮山氏と藤寿建築設計とのコラボレーションで実現しました。
設計コンセプトキーワードは、
・大幅な消費エネルギーの削減(80%減)
┗複層ガラスと3重の空気層による断熱の強化
┗太陽光発電
┗エコ家電やエコカーの採用
です。
消費エネルギー80%削減という驚異的な数字をたたき出した小宮山エコハウス。
断熱材の選定や建築的工夫により、カビも生えず、一年を通じて温度大差のない室内環境(夏は涼しく冬は暖かい)を実現。
エネルギーの消費量が少なく、光熱費を大幅に削減しました。
環境にも、お財布にも優しい家を建設し、省エネ生活を積極的に実践しました。
この小宮山エコハウスは、東京大学主催で行われた「アジア住宅シンポジューム」において、アジアモンスーン気候に適したアジアの家として紹介されるなど、大きな注目を集めました。
省エネを提唱するだけではなく、自分の自宅で体現したことは素晴らしいと思いました。
委員会
寄付月間推進委員会は委員長の小宮山さんに次いで委員という方々がいらっしゃいます。
高橋 陽子(日本フィランソロピー協会 理事長)/脇坂 誠也(認定NPO法人NPO会計税務専門家ネットワーク 代表理事)/岸本 幸子(公益財団法人パブリックリソース財団 専務理事)/高橋 順一(日本赤十字社 事業局パートナーシップ推進部 ファンドレイジング課長)/金田 晃一(CSR有識者)/鶴見 和雄(公益財団法人公益法人協会 常務理事・事務局長) /松田 薫二(公益財団法人日本サッカー協会 技術部副部長兼グラスルーツ推進グループ長)/田中 晧(公益財団法人助成財団センター 専務理事)/渋澤 健(コモンズ投信株式会社 会長)/前田 晃(公益財団法人日本財団 専務理事 )/黒田 武志(リネットジャパングループ株式会社 代表取締役社長)/藤井 輝夫(東京大学 社会連携本部長)/佐藤 大吾(一般財団法人ジャパンギビング 代表理事)/吉田 健治(認定NPO法人日本NPOセンター 事務局長)/田中 直樹(株式会社電通 社会貢献部)/吉田 房代(一般社団法人Japan Treasure Summit 事務局長)/近藤 哲生(国連開発計画 駐日代表事務所 代表)/横田 能洋(認定NPO法人茨城NPOセンター・コモンズ 代表理事)/深尾 昌峰(一般社団法人全国コミュニティ財団協会 会長)/鈴木 祐司(公益財団法人地域創造基金さなぶり 専務理事・事務局長)/阿部 陽一郎(社会福祉法人中央共同募金会 事務局長)/小阪 亘(公益財団法人みらいファンド沖縄 代表理事)/石田 篤史(公益財団法人みんなでつくる財団おかやま 専務理事)/信濃 正範(文部科学省 大臣官房政策課長)/妹尾 正仁(ヤフー株式会社 社長室コーポレートコミュニケーション本部社会貢献推進室室長)/有井 安仁(公益財団法人わかやま地元力応援基金 専務理事)/山田 泰久(特定非営利活動法人CANPANセンター 代表理事)/下垣 圭介(gooddo株式会社 代表取締役)/鵜尾 雅隆(認定特定非営利活動法人日本ファンドレイジング協会 代表理事)/髙橋 一朗(西武信用金庫 常務理事・法人推進部長)/樽本 哲(NPOのための弁護士ネットワーク 創設者・理事)/佐藤 創一(新経済連盟事務局)/奥田 建蔵(ソーシャルプランニングユニットPOZI 代表)/鈴木 美穂(日本テレビ放送網株式会社 報道局社会部 記者(兼)キャスター)/船橋 力(トビタテ!留学JAPAN プロジェクトディレクター)/奥島 孝康 (公益財団法人ボーイスカウト日本連盟 理事長)/横井 理夫(内閣府 政策統括官(科学技術・イノベーション担当)付 参事官(イノベーション創出環境担当))/磯山 友幸 (経済ジャーナリスト)(※順不同)
上記のたくさんの委員会メンバーで構成されたいます。
共同事務局で運営
このように、様々な職種や団体の方がいらっしゃることが分かりました。
寄付月間は、たくさんの方が一つに集まった共同事務局として運営されています。
運営主体
寄付月間の運営主体(本部)は、日本ファンドレイジング協会内に置かれています。
この日本ファンドレイジング協会というのは一体どういう団体なのか、少し詳しく見てみます。
日本ファンドレイジング協会とは
国、企業、NPO をつなげ、日本全体の社会貢献活動を促進するための制度設計や教育、戦略を構築する組織です。
日本ファンドレイジング協会は、2009年に日本全国47都道府県から580人の発起人の賛同を受け、善意の資金(寄付から社会的投資まで含みます)10兆円時代の実現を目指して設立されました。
民間非営利組織のファンドレイジング(資金集め)に関わる人々と、寄付など社会貢献に関心のある人々のためのNPOとして、認定ファンドレイザー資格制度やファンドレイジング・日本、寄付白書の発行などに取り組んでいます。
また、企業や行政、NPOなど「社会のために、何か役に立ちたい」と考える皆さまをつなぎ、社会貢献活動を促進させ、社会課題を解決させるために、制度設計や社会貢献教育、戦略を構築しています。
日本ファンドレイジング協会の活動内容
日本ファンドレイジング協会の活動内容は大きく3つ。
①「ファンドレイザー(資金調達者)を育成する」
②「政策を変える」
③「市場を形成する」
そもそもファンドレイザーって何者?
日本ではまだ馴染みのないファンドレイザー。
英語表記では、fundraiser。
資金調達を専門に行う職業のことを指します。
主な仕事内容は、ファンドレイジング(資金調達)。
ファンドレイジングとは、非営利団体が、それぞれの活動のための資金を個人や法人などから集める行為を指します。
資金調達を成功させるためには、それぞれの非営利団体が取り組んでいる社会課題を世間の人に知ってもらい、その社会課題を解決するために行っている活動に共感してもらい、寄付を募る必要があります。
そのため、その仕事内容は資金調達だけではなく、まずは世間の人に社会課題の存在を知ってもらい、その社会問題に取り組んでいる団体がいて活動していることを知ってもらう必要があります。
要するに、資金集めだけではなく、自らが広告塔となりPRする必要があります。
ファンドレイザーの役割は、「社会のために何か役に立ちたいと思っている人たち(個人)」と「社会の課題を解決している人たち(非営利団体)」をつなぐことです。
アメリカでは、「ファンドレイザー」が一つの仕事として人気なんだとか。
そもそもアメリカでは大学生の人気就職先ランキングに非営利団体が入ることもあり、日本に比べて非営利セクターが発達しています。
日本でも、アメリカのように非営利セクターが発展し、「将来はファンドレイザーになる!」という夢を持つ子どもたちが現れることを願っています。
資格試験あり
認定ファンドレイザーとして社会に認められるには、資格を取得しなければなりません。
2種類の資格があり、それぞれ条件があります。
・准認定ファンドレイザー
┗①検定試験実施日から起算して過去 6 年以内に日本ファンドレイジング協会が実施する「准認定ファンドレイザー必修研修」を受講していること
② 検定試験実施日から起算して過去 6 年以内に日本ファンドレイジング協会が実施または定する「選択研修」を9ポイント以上受講していること
③日本ファンドレイジング協会が実施する准認定ファンドレイザー検定試験に合格すること・認定ファンドレイザー
┗① 検定試験実施日から起算して過去 6 年以内に日本ファンドレイジング協会が実施する「認定ファンドレイザー必修研修」を受講していること
② 検定試験実施日から起算して過去 6 年以内に日本ファンドレイジング協会が実施または認定する「選択研修」を6ポイント以上(准認定ファンドレイザー資格取得のための選択研修9ポイントを含まない)受講していること
③ファンドレイジング関連業務について3年以上の有償実務経験を有すること
④日本ファンドレイジング協会が実施する認定ファンドレイザー®検定試験に合格すること
⑤日本ファンドレイジング協会の個人会員であること
日本ファンドレイジング協会は、世界4大ファンドレイジング大会のひとつ、「ファンドレイジング・日本」を主催しています。
一年に一度、世界中からファンドレイザーが日本に集結し、プレゼンテーション大会や懇親会などが開催されます。
ここでしか聞けない他国の事例や、ファンドレイジングに関する最新事例、世界の潮流、地域のネットワーク、企業によるサービスなど全てが一堂に会する場です。
参加者も年々増えているそうです。
各種スクールも開催
日本ファンドレイジング協会は、ファンドレイジング・スクールも開催しています。
資金集めをするだけではなく、様々な枠を超えて活動をすることで社会的課題を解決できる本物のファンドレイザーの育成を目指しています。
マーケティングや助成金、ITコミュニケーションなど、さまざまな方面からの知識を身に着け、真のファンドレイザーを生み出しています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
寄付月間を運営している団体や人について詳しく知ることができたのではないでしょうか。
いよいよ12月ですね!
平成最後の寄付月間、盛り上げていきましょう!!