この記事はnoteより、
原作者:Shohei Itoさんの記事の紹介しております。
寄付へのハードルを下げるためには、社会貢献活動の費用の基準が必要。
これまでは行政が、みんなの税金を使ってきたから、どれくらいの費用がかかっているか見えづらい。
行政や活動団体は、費用の開示をして見える化を図るべき。
そうすれば、寄付を求める団体の金額が決して高くないと気づくはず
— Shohei Ito (@shohei15ray) January 5, 2019
寄付やクラウドファンディングで、個人や団体に支援する時、どれくらいの価格を寄付すればいいか迷うことがあります。
学校で回ってくる緑の羽募金や街頭募金には100円、コンビニ募金にはおつりの小銭など、人それぞれに自分なりの基準はあるのかもしれません。
100円で何が変わるか、小銭で何が変わるか、はっきりと認識してその金額を寄付している方は多くはないと思いますが、「少ない金額でも誰かの役に立てば」という善意の気持ちで寄付をされているのだと思います。
一方で、以前「寄付の教室」という社会貢献教育のイベントで参加者の方が言った一言が印象的でした。
そのイベントでは、3つのNPOの活動事例を見た後に、100万円をどのように寄付するかのワークショップを行いました。
その3団体の内の一つ、環境保全の団体への寄付に関して、「100万円ぽっちで環境を変えることができるのか」という旨の発言されました。
100円の寄付に明るい未来を期待する人、100万円の寄付の効果に疑問を持つ人。
この違いは、その金額で何ができるのかという基準が知られていないということから生まれるのだと思います。
その点、買い物はすごく分かりやすい。
商品にはそれぞれ値段があって、その金額を支払えば商品を手に入れることができる。価格や価値の基準がきちんと存在しています。
買い物と寄付は同じ。
お金を払って、何を得るのか。
今日食べたいお菓子を選ぶように、気軽に寄付先を選ぶ社会になればいいと思います。#寄付
https://t.co/YdD7tjwPum— Shohei Ito (@shohei15ray) January 7, 2019
一方、寄付の価格基準はどうでしょうか。
よく目にするのは、「100円で○人の子どもを病気から守ることができます」というもの。
こういうのがあれば、寄付する側も「この金額で○人の子どもを救える」という明確な価値・価格の基準ができるので、支払う金額に対しての抵抗がより少なくなります。
これまで、社会課題解決のための価値・価格の基準ができてこなかったというのは、行政が税金を使ってその活動を担ってきたということが多分にあると思います。
私たちがいつのまにか取られた税金で、当たり前のように享受しているサービスというものは今の社会にはたくさんあります。
そのサービスは自分が払った税金がいくら使われているのか、払った税金に見合うだけのものを受け取っているのか。
それを考えるところから、社会課題解決のための価値・価格の基準が出来ていくのだと思います。
Shohei Itoさんプロフィール
年間100冊以上の本を読む30歳一児の父/学生時代に地域の現場に入ってから地域振興や活動支援に興味を持つ/寄付やファンドレイジングで頑張る人を支援したい/秋田県出身
Twitter:https://twitter.com/shohei15ray
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