「ヘアドネーション」って聞いたことありますか?
twitterやInstagram、Facebookなどで、#hairdonation #jhdc #ヘアードネーション などと検索すると沢山の投稿が出てきます。
女性芸能人も、ヘアードネーションに参加しています。
柴咲コウさん
ドラマに舞台にCMに…大活躍の女優さん、柴咲コウさん。
日本にヘアドネーションがまだ普及していないころ、柴咲さんのこの投稿のおかげで日本でもヘアドネーションが話題になったとか。
ロングヘア―のセンター分けのイメージが強い柴咲さんですが、バッサリ切った後の髪型もお似合いですね。
三吉彩花さん
女優・ファッションモデルとして活躍中の三吉さん。
20歳になったのをきっかけにトレードマークともいえるロングヘア―をばっさりとカットしたことで話題に。
髪をばっさり切って一気に大人っぽくなった三吉さん。
20歳を機に社会貢献、素晴らしいですね。
熊田曜子さん
なんと40㎝もカットした熊田さん。
写真の通り、かなりの長さの髪の毛を寄付したみたいですね。
結構明るめの髪の毛ですが、ちゃんと寄付できるみたいですね。
ヘアドネーションとは
ヘアドネーションって一体なに?!と思っているそこのあなた。
簡単に説明させていただきますね。
ヘア=髪の毛 ドネーション=寄付
「ヘアドネーション」とは、脱毛症や乏毛症、癌の抗がん剤治療などにより髪の毛を失ってしまった18歳以下の子ども達に、寄付で募った髪の毛で作成したフルオーダーの医療用ウィッグを無償で提供する活動です。
病気になること、髪の毛を失うことは、誰のせいでもないこと。
しかし、病気や事故などで髪の毛を失った子どもたちは、外見の悩みを抱えている子が多いのが現実。
多感な思春期、自分の外見などを気にするお年頃。
自分の髪の毛に悩みを抱える子ども達は、外見的な理由で外出するのが苦痛だったり、おしゃれするのが難しかったりします。
市販のウィッグは合わない場合が多い
脱毛している部分を帽子などでもカバーできますが、ずれたりしないか常に気を遣ってしまいます。
また部分的な脱毛は、部分ウィッグなどでカバーはできるかもしれませんが、症状が進行したり脱毛箇所が移動したりした時に部分ウィッグでは合わなくなる可能性もあります。
最近は、市販で様々な種類のウィッグが販売されています。
しかし、化学繊維などで作られた人工毛のウィッグは、見た目からやはりウィッグだとばれるパターンが多いです。
人毛100%のウィッグは高価
人工毛のウィッグに比べて人毛100%のウィッグは、見た目は自然ではありますがとても高価です。
既製品だと最低でも約5万円。
頭のサイズ、髪の毛の長さなどをフルオーダーすると約10万円以上かかります。
また、大人用のウィッグは種類やサイズなどの展開は豊富ですが、子ども用のウィッグは大人用に比べて種類もサイズ展開も少ないです。
大人のウィッグのサイズが子どもには合わないため、基本的に子どもは高価なフルオーダーのウィッグを購入する家庭が多いです。
ウィッグの条件
また、快適なウィッグの条件としていくつかポイントがあります。下記をご覧ください。
point01:フィット感が良くて、長時間着けていても快適なウィッグであること。
point02:装着が簡単で、お子さんが一人でも装着できること。
point03:見た目が自然で、誰の目からも違和感を感じないこと。
point04:かつらに詳しい美容師に手助けして貰える環境があること。
point05:すぐ外れたり、ズレたりしないこと。
point06:メンテナンスが自宅でできること。
条件を見ると、やはりフルオーダーのウィッグを選ばれる家庭が多いのも分かりますね。
しかし病気の治療費、通院費などを考えると、このウィッグ代は結構な負担になります。
NPO法人JHD&C
そこで、普通は処分される髪の毛を活かし、髪の毛で悩む子どもたちを笑顔にしよう!という思いでスタートしたこのヘアドネーションの活動です。
日本では、NPO法人 Japan Hair Donation & Charity【通称 NPO法人 JHD&C(ジャーダック)】という大阪のNPO団体が活動を始めました。
この活動は瞬く間に話題になり、参加者や、この活動に賛同してくれる美容室も徐々に増え、たくさんの医療用ウイッグが作られてきました。
それにより、髪の毛に悩んでいた子どもたちの笑顔もたくさん生まれました。
JHD&Cとは?
Japan Hair Donation & Charityは、一般の方に「ヘアドネーション(髪の寄付)」を募り、この髪の寄付と募金等によりフルオーダーのメディカル・ウィッグ『Onewig』(JIS規格取得)を製作し、18歳以下の子どもたちに完全無償で提供している国内唯一のNPO法人です。
この仕組みを美容文化のなかのチャリティとして国内に定着させたのは私たちだと自負しております。
JHD&C(通称ジャーダック)は、脱毛症や乏毛症、小児ガンなどの治療や外傷等、何らかの事情で「頭髪に悩みを抱える子どもたち」に、ヘアドネーションによる献髪のみで作ったメディカル・ウィッグを無償提供することで「社会性の回復」をサポートし、子どもたちの未来を守ることを目的として設立されました。
同時にこの仕組みは「ドナーの想い・善意」が、髪を通じて子どもたちへとつながっていく、Sustainability(持続可能性)の高い活動としても広く認知されています。
JHD&Cが育ててきた「ヘアドネーション」というカルチャーは、既存の慈善活動に対するイメージを変え、人々がボランティア活動に対してなんとなく抱いてきた「負のイメージ」を払拭すると共に、市民のボランティア参加へのハードルを引き下げた活動として、高く評価されています。
そのような人々の助け合いや、ボランティア精神に基づく成熟した社会とは、私たちが理想とする「必ずしもウィッグを必要としない社会」――病気や事故で髪をなくしても、クラスメイトから奇異な目で見られることなく、これまでどおりつきあえる、そんな仲間や友達がいる学校。ウィッグをつけなくても、ジロジロと見られない社会――なのです。
さまざまな髪形が個性として受け入れられているように、「髪がない」ことも個性として迎えられる、そんな多様性のある社会をめざして活動を続けていく所存です。
ヘアドネーションに参加するには?
ヘアドネーションへの参加方法
では、ヘアドネーションへの参加の仕方を簡単に紹介させていただきますね。
1.美容室を決める
2.寄付する長さを決める
3.髪の毛を切る
4.ドナーシートを記入
5.髪の毛を発送する
ざっくり説明するとこんな感じです。
※活動に賛同していない美容室や、寄付するための髪の長さなど、いくつか決まりがあります。
この活動に参加する前に、必ず公式ホームページをご確認いただくようお願い致します。
賛同サロンとは
賛同サロンとは、JHD&Cの理念に共感し、その活動にボランティアで協力してくださる理・美容室(サロン)のうち、JHD&Cに登録しているお店をさします。
店舗に貼られた 公式ステッカーが目印です。JHD&C公式募金箱も設置されています。ドネーションカットは、行きつけの理・美容室に依頼しても、ご自身でセルフカットをしても、どちらでもかまいませんが、ドネーションカットの経験が豊富なサロンを利用されたい方には賛同サロンをおすすめします。
初めてのサロンで髪をバッサリ切るのは、ドナーにとっても美容師さんにとっても大きな冒険です。寄付する長さや仕上がりのヘアスタイルへの要望など、しっかりコミュニケーションをとって、お互いに気持ちよく活動にご協力ください。すべての賛同サロンでドネーションカットに対応しますが、あくまでもサロンのボランティア活動です。カット料金やサービスなどは店舗により異なります。
賛同サロンでのドネーションカットにも料金が発生します。ご予約の際には必ず「ドネーションカットをしたい」と伝えたうえで、料金などをご確認ください。
また、カットの際には、ドナーシートと、所定の返信用封筒(受領証が必要な場合のみ)をドナーご自身で用意してご持参ください。
ウィッグお申込みの流れ
では今度は、医療用ウィッグを受け取る側の流れを簡単に説明させていただきます。
1.申し込み
2.メジャーメント(頭の型を取る作業)
3.ウィッグ製作
4.スタイルカット
5.JHD&Cに写真を送る
※ウィッグのお申込みに関しても、年齢など条件や注意事項があります。
お申込みの前に必ず公式ホームページでご確認ください。
実際に、JHD&CのInstagramにはウィッグを受け取った子どもたちのたくさんの笑顔が載っています。
実際にこんな風に手元に届いているんだなぁと実感できます。
髪の毛がウィッグに生まれ変わる流れ
年代、性別、環境、地域、いろんなストーリーを持つ髪の毛が全国から送られてきます。
この集まってきたたくさんの髪の毛は、一体どうやってウィッグに生まれ変わるのでしょうか?
なんと、集まってきた髪の毛はすべてトリートメント処理が施されるとのこと。
様々な髪質、髪色の髪があるため、足並みをそろえる必要があります。
中和、染毛、すすぎ、ほぐし、束ね作業、脱水、乾燥、梳毛・選毛・整毛・結束作業…と、何度も職人さんの手作業が続きます。
詳しい作業工程はこちらをご確認ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ウィッグを付けたことで、髪の毛を失った子どもたちの気持ちが前向きになり、お友達と遊びに行ったり、おしゃれを楽しんだりできるようになることを願っています。
自分の髪の毛で、子どもたちの笑顔が少しでも増えると嬉しいですよね。
筆者もヘアドネーションにチャレンジしてみようと思います。