財政赤字を救えるか!?高校生と銚子電鉄の取り組み|千葉県銚子市

財政赤字を救えるか!?高校生と銚子電鉄の取り組み|千葉県銚子市

千葉県銚子市と銚子電鉄

銚子ってどんなところ?

本州で最東端の都市である千葉県銚子市。
周りを海にかこまれた地形を活かした水産業、醤油を中心とした醸造業で有名です。
醤油は銚子市を代表する名産品の一つで、ヤマサ醤油の本社やヒゲタ醤油があることで知られています。

銚子市はかつて、利根川海運の交易都市として栄えていました。
昭和30年には人口は9万人を越え、最盛を極めていましたが、最近では人口減少が著しく人口は6万人ほどになってしまいました。
2045年には人口が3万人を切ってしまうのではないかと言われています。

人口減少による財政赤字が続き、2022年には銚子市は財政破綻してしまうのではないか、とも予測されています。

銚子-人口

銚子市人口データよりきふる編集部にて作成

銚子唯一のローカル列車である銚子電鉄。
銚子市内に、銚子駅、仲ノ町駅、観音駅、本銚子駅、笠上黒生駅、西海鹿島駅、海鹿島駅、君ヶ浜駅、犬吠駅、外川駅と10つの駅を所有しています。

しかし人口減少に伴い、銚子電鉄も赤字経営が続いています。

銚子電鉄の財政難はますます悪化していくばかり。
収入の大半を銚子電鉄ではなく、副業の銚子電鉄ブランドによる食品事業で「ぬれせんべい」や「まずい棒」を販売し経営を維持しています。

加えて、2014年1月11日に発生した脱線事故をきっかけに、さらに経営状況は悪化。
乗客数も大幅に減少し、財政赤字に拍車がかかりました。

銚子電鉄の挑戦

地元高校生の愛

悪化していく銚子電鉄をみて、銚子電鉄を利用していた千葉県立銚子商業高校の生徒たちが、銚子電鉄を応援するプロジェクトを始めました。

高校生たちは、車両を修理・点検する費用をクラウドファンディング「脱線事故で走れなくなった銚子電鉄をもう一度走らせたい!で集めました。
銚子電鉄再興のためにあつまった寄付は、なんと約480万円。※クラウドファンディングは終了しています。

さらに生徒たちは、オリジナル商品「キャベツメロンパン」「ぬれせんべいアイス」を販売しました。

銚子の名産であるキャベツとメロンをコラボさせ「キャベツメロンパン」、銚子電鉄の名産であるぬれせんべいを使用した「ぬれせんべいアイス」など銚子商業高校の生徒たちが考えました。

開発した商品は、地元商業施設ウオッセ21にてブースを開設し、販売。
商品のレイアウトから会計まで、全て高校生のみで運営をしています。

地元高校生の銚子電鉄、銚子市に対しての強い思いが届き、銚子電鉄の脱線した車両は活動を再開。
この高校生の活動や銚子電鉄は、各種メディアにおいて紹介されました。

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出典:Ready for「脱線事故で走れなくなった銚子電鉄をもう一度走らせたい!」より

銚子電鉄のユニークな行い

乗客が減少した銚子電鉄では、現在7割の収入をぬれせんべいで賄っています。
ここで銚子電鉄ではぬれせんべいに次ぐ新たなムーブメントとして、お化け屋敷列車を2015年から開始し、売上に貢献しています。

また、ユニークな駅名も話題に。
駅に自由な名前をつけられるネーミングライツ(主にスポーツ施設の建設・運用・資金調達のために、施設の名称にスポンサー企業の社名やブランド名を付与すること)の取り組みもあります。

2015年、スカルプケアアイテムを販売する、株式会社メソケアプラスがネーミングライツ権を取得。
「笠上黒生(かさがみくろはえ)」駅は「髪毛黒生(かみのけくろはえ)」駅へ名称を変えました。
また同時に、「髪の毛」にかけて本物の昆布でできた切符を限定100枚で販売。
多くの企業とコラボしていくことで、銚子や千葉の発展に繋げていきたい、と銚子電鉄では考えています。

きふる編集部コメント

私は高校時代に銚子から通学している人たちから、「銚子はほぼ廃れつつあるよ。」と何回も話を聞いてきました。
「本当かな?」と思い観光に行ったところ、まさに友達の言ったとおり、まちの活気がなくとても悲しくなりました。

しかし、高校生が積極的にまちづくりに関わっている姿はとても革新的だと感じました。
以前キャベツメロンパンを売っていることは目にしましたが、クラウドファウンディングをして銚子電鉄を再興させたということは銚子市にとっても誇りになるのではないかと思います。

高校生という若い世代が積極的にまちに関わったところが他にはないことだと思います。
まちづくりをする若い世代は企画などをまちの人から理解を得られず、失敗してしまうことがありますが、まちの人もまた高校生の企画に真摯に向き合ったことも銚子電鉄再興に繋がったのではないかと思います。

また、銚子電鉄のお化け屋敷イベントも電車が動きながら開催されることを知り、新しい試みで面白いと感じました。
電車の運行のみならず新たなビジネスを生み出す銚子電鉄はまさに現代に生きるアイデアマンだと思いました。

Written by きふる編集部インターン

 

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