高齢者が楽しい買い物ができるように。買い物支援サービス「SANPO」を開発!

高齢者が楽しい買い物ができるように。買い物支援サービス「SANPO」を開発!

日本中で増え続ける「買い物弱者」のための新しい買い物支援サービス「SANPO」を開発・運営している株式会社KTUさん。

地元鳥取で出会った5人の起業家が集まって立ち上げたこのプロジェクトは、自分の足で買い物に出かけることが難しくなってしまった高齢者の方々へのサービスです。
「買い物を自分で選ぶ楽しさ」をプラスできるよう、VRシステムを通じて商品を視認して選べるテクノロジーを用いたサービスを提供しています。

現在、鳥取県中部・東部でSANPOの事業を展開するためのシステム構築費用を募るためにクラウドファンディングに挑戦しています。

このプロジェクトの実行者の一人である株式会社KTUの田城敏史さんにお話を伺いました。

(聞き手:READYFOR)

————今回挑戦しているプロジェクトの内容でもある買い物サービス「SANPO」について教えていただけますか。

SANPOは、介護施設を利用している独居老々世帯や現状の買い物サービスに不満がある方を対象に、VRを利用したシステムにより、地域スーパーと施設、ご利用者様とをつなげ、買い物を実際に楽しんでもらうというサービスです。

実際にサービスを利用する、①地域のスーパー、②介護施設や行政、③実際に買い物をする消費者の三方良しのビジネスモデルであるところから「SANPO」と名付けています。

地域の人手不足・財源不足に貢献できるネットスーパーですが、通常のECサイトと異なり、地域密着型経済にも貢献できるモデルとなっています。

これを鳥取から全国に拡大することにより、三方良しの地産地消による各地域循環・活性化による地域共生社会の実現と、民間活力による社会保障の持続性に寄与したいと考えています。

まずは、SANPOを鳥取から全国へと展開していくための足がかりとして、システム構築の費用として資金を募るために、今回クラウドファンディングに挑戦しようと考えました。

 

————「SANPO」のサービスを始めようと思ったきっかけを教えていただけますか。

このプロジェクトを始めたメンバーは、5人とも地元鳥取の中小企業家同友会で出会った面々です。4人は鳥取県で、1人は島根県の松江で会社を経営しております。

初めは全く違う業種の5人の経営者の集まりでしたが、この異業種間のマッチングによって今回のプロジェクトが生まれたと言えます。

一番はじめのきっかけは、介護業界で活動しているメンバーから、SANPOで取り組んでいる「買い物弱者」の問題について話題になっているという話から始まりました。

当時より、私が関わっている物流業界でも、ネット販売の普及による配送業者への負担増が問題にもなっておりましたが、これは買い物弱者の方にとっても影響の大きいことだと思います。

不動産業を営むメンバーからはいわゆる「独居老老」の問題も話題に挙げられました。

それらの話をまとめあげ、構想をを練るなかで、システムエンジニア関係の会社のメンバーからVRやARといった技術が問題の解決になるのではないか、という話が出て、現在のSANPOのアイデアが生まれ、企業を立ち上げる流れとなりました。

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今年の2月には東京の介護関係のエキスポに出展させていただき、そこで知り合った他県の方々にこのSANPOを紹介させていただきました。

いろんな業界の方からご意見をいただくことができましたし、そこで興味を持っていただいた方には、現在ご協力いただいている方もいて、期待の声を多くいただいています。

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————昨今のSANPOのサービス対象者でもある「買い物弱者」の問題についてどのように考えていらっしゃいますか。

社会の中で高齢の方が増えていることは誰もが認識していることだとは思います。

でも、その社会や地域をこれまで支えてきてくれたのはその高齢者の方々ですよね。

そんな高齢者の方々が歳を重ねて不自由が生じてくるようになった時に、今の世の中は、「自分でなんとかしてくださいね」とサポートを求めている高齢者を突き放してしまっているような感じがします。

例えば、最近高齢者による自動車事故が発生していることもあって、高齢者の免許返納について議論されていますよね。

しかし特に地方では車が使えないと移動は大変難しいです。高齢者ならなおさら行動が制限されてしまいます。

現状では免許を返納してもらった後に高齢者に起きる問題について、あまり考慮がされていないように見えます。

この山陰地区でいうと、バスなどの公共交通機関の整備がまだ足りていなかったり、交通機関を使う以外の区間でどうやって重い荷物を運ぶのか、といった不自由を感じさせる部分が出てくるかと思いますが、それらへの対策が提案されることなく放置されています。

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「社会におけるリスクを減らす」ことに重きをおく一方で、これまで日本を支えてきてくれた人たちに、今でも負担をかけてしまっている現状があります。

そこには、高齢者に対して「”最低限”の衣食住」が提供されればいいじゃないか、というスタンスが社会に存在しているからではないでしょうか。

今まで私たちがお世話になった高齢者の方々には、残りの人生を楽しんでもらいたいし、充実した人生を送っている先輩方を見て、我々も社会を支えていくという意思が生まれると思います。

地方にしろ、都会にしろ、社会には様々な問題があります。それら全ての問題を一気に解決することはできるわけではありません。

だけど誰かがちょっとずつ努力をして、少しずつ良くしていくことはできる。

僕たちのSANPOが「買い物弱者」の問題を完璧に解決できるとは限りませんが、僕らの事業を通じて社会にある問題に目を向けてもらえる人が増えれば、その人はその人の視点から違ったアプローチで動いてくれるかもしれない。

そうすれば、僕らの事業だけでは細い線かもしれないけれど、それが太い線になっていくと思うんです。

僕たちの活動は、そのきっかけ作りになれるといいなと思ってます。

「三方よし」で地域よしが上げられますが、それは地域の人たちにとってのきっかけを作ることもその一つであると思っています。

そんなきっかけから地域の人々みんなで問題に取り組めればいいなと思っています。

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————SANPOを開発するにあたって、一番ご苦労をされたことはなんでしたか。

今の事業を立ち上げたのは2年ほど前になります。

一連の開発プロセスの中でも、VRの画面(映像)作りには苦労しました。

元々は地元のエンジニアの方に開発をお願いしていたのですが、完成したものがイメージしたものとはかけ離れていたため、改めて作り直すことを余儀なくされました。

そして、状況の再確認や違うエンジニアへ依頼し開発するなどを経て、現在のSANPOの形となりました。

この映像の完成の関係で、プロジェクト挑戦は想定していたよりも半年ほど後ろ倒しになってしまいました。

あとは、地域のスーパーとの話し合いには難航しました。

利用者の方々からはいい反応をいただけるのですが、実際のところ、スーパー側も買い物弱者の問題は認識しているものの、初期の導入コストや人的稼働コストの面でストップしてしまうのです。

スーパーがなくなるとその地域は衰退していきます。スーパーにとっても、地域の人々にとっても生き残るためにすべきことを考えたときに、調整が難しいという側面はあります。

また、地元のスーパーも宅配サービスはすでにやっていますが、軒並み失敗しているという経緯もあるかもしれません。

そこには、「送料」「誤配送」「スタッフ不足」といった問題があるそうです。

その点、施設向けに配送できる仕組みを構築している僕たちの事業は、送料のコストを抑えられるだけでなく、誤配送については、電話やFAXだと間違いが多いらしいのですが、私たちのサービスは画面でお客さんに選んでもらったものを届けるので選んだものを届ければ間違いは起こりません。

また電話による対応だと、そこに時間も人手を割く必要がありますが、そういった問題も解決できます。

これらの課題についてはスーパーの方とお話を重ねる中でお悩みを申していただき、その課題について、我々のサービスで解決できることがあると説明することでやっと歩み寄ることができました。

ただ、そこに行き着くまでは苦労しましたね。

————今後、事業の中で実現していきたいことは何ですか。

最終的にはフルCGの映像を使用して、限りなくリアルに近いものを作りたいと思っています。

皆さんには、自分の足で実際にスーパーに行ってもらって買い物を楽しんでいただきたいと思っています。

ただ買って、食べてではなく、自分で選んで買い物の楽しさも味わっていただきたいです。

それを日々の生活の中に取り戻してほしい。それが僕たちの使命だと思っています。

行けない人にどのようなサービスを提供することができるか、私たちのサービスを通じて、自分で選んで買い物をする楽しさを買い物に行くことのできない人にも味わってもらいたいですし、その楽しさから改めて自分の足で買い物に行きたいと思ってもらえれば、自分の機能訓練をして生活を充実してもらえたらいいと思います。

そこに僕らが儲けるかどうか、僕たちのサービスが使ってもらえるかどうかではなく、日頃の生活を潤いのあるものにしてもらえるか、というのが私たちの思いです。

————最後に支援者の方々に一言お願いいたします。

「買い物弱者」の問題は都会・地方問わず、大きな課題であると思います。
「衣・食・住」の「食」が欠けては、生きていけないですからね。

ネット通販やスーパーの宅配サービスなど、お金を出せば”最低限”を満たすサービスすでに世の中にあります。

しかし最低限ではなく、潤いのある生活を高齢者の方々には送っていただきたいと思っています。

食事のメニューを考えたり、一緒に食べる人のことを思い浮かべながら買い物をすることは生活に潤いを与えます。

最低限を担保するだけでなく、そこに潤いや楽しみをどう付け加えていくかが重要だと僕は思います。

それを実現するのは簡単なことではありませんが、いろんな業種の人たちはそれぞれを知識や経験を生かして解決していければと思っています。

そういった意味で、このクラウドファンディングを通じて「お金」をいただくという形にはなりますが、同時にみなさまからの鳥取県やこの地域の人への「思い」をいただくことでみなさんの思いを紡いでいきたいと思っています。

それを鳥取だけでなく全国に繋げていきたいです。

project-SANPO01田城さんたち株式会社KTUさんが挑戦するクラウドファンディングは、2019年6月18日(火)の23時まで!

このプロジェクトは「ふるさと納税」の対象となります。ふるさと納税では、寄附金の一部が税制控除の対象になります。

目標金額200万円以上の支援金が集まった場合のみ成立となるAll or Nohing方式での挑戦です。ぜひ、下記よりプロジェクトをご覧ください!
https://readyfor.jp/projects/SANPO

 

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