「他の異性と話すの禁止。」 はデートDVなの?デートDVについて調べてみた。

「他の異性と話すの禁止。」  はデートDVなの?デートDVについて調べてみた。

皆さんは、恋人からこんなこと言われた経験はありますか?

 

「LINEの返事は3分以内にして。」

「どこで誰と何をしているのか常に教えてね。」

「他の異性と話すの禁止。」

「カップルなんだから毎日会おう。」

「記念日には毎回プレゼントちょうだいね。」

 

 

また、恋人との関係で悩んでいる方、恐怖に感じている方はいらっしゃいませんか?

 

・別れたら自殺すると言われた

・裸の写真を送ってと言われた

・相手の思い通りにならないと殴られる

・避妊に協力してくれない

・デート代をいつもおごらされる

・趣味や特技を否定したり、辞めさせられたりする

 

これは、「デートDV」といって、交際中のカップルの間で起こるものです。

カップルのどちらか片方が嫌な思いをしていたら、デートDVになります。

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デートDVって何?

DVとは

デートDVの前に、そもそもDVとはなにかご存知でしょうか。

DVとは、英語で「Domestic Violence(ドメスティック・バイオレンス)」と言い、その頭文字をとってDVと一般的には言われています。

「Domestic」=「家庭内の」という意味。親や恋人、配偶者などの身内を指す。

「Violence」=暴力

よって、「DV」「親密な人からの暴力」のことを指します。

 

暴力には、殴る、蹴るなどといった身体的暴力だけではなく、言葉による精神的な暴力、合意なしで給料を取られるなどの経済的暴力、ほかの異性と会わせないといった行動の制限などの社会的暴力、性行為を強要されるなどの性的暴力などさまざまです。

また、ドラマなどの影響で男性から女性へのDVが多いと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、女性から男性へのDVも事例がたくさんあります。

 

デートDVとは

デートDVとは、交際中のカップル間で起こるDVを指します。

デートDVには5つのタイプがあります。

①行動の制限

・LINEの既読がつかないと言っていつも怒る

・自分以外の異性と口をきくなと約束させる

・SNSへの投稿を常にチェックし、気に入らないことがあると怒る

 

②精神的暴力

・他の人の前でも、デブ、バカなどと言う

・趣味や特技をけなしてやめさせる

・別れたら自殺すると言う

 

③経済的暴力

・高いプレゼントを無理やり買わせる

・デートの費用を払うよう強要する

・アルバイトをさせてお金を巻き上げる

 

④身体的暴力

・思い通りにならないことがあるとキレて殴る

・腕などを強い力で握る

・髪を引っ張る

・服で見えないところを噛んだり、つねる

 

⑤性的暴力

・無理やりキスや性行為をする

・コンドームをつけるなど避妊に協力を得られない

・見たくないのに性行為の動画を見せる

・裸の写真や動画を送らないと別れると脅す

参考:デートDV110番/NPO法人エンパワメントかながわ

 

読者さんの中には、「恋人だから当たり前」、「愛し合っている証拠」、「私たちカップルでは普通」だと思っている方もいるかもしれません。

カップル双方が嫌な気持ち出なければ別に構いません。

しかし、どちらかが嫌な思いをしていたら、それは2人の間でデートDVが起きています。

 

加害者の心理とは?

加害者が、デートDVをしてしまう心理(原因)は一体どういったものなのでしょうか?

 

①愛情表現だと勘違いしている

恋人を束縛してしまう人に多いのは、愛情表現だと勘違いしているパターンが多いです。

「カップルである以上、四六時中連絡を取り合っていたい」

「独り占めしたい」

「常に一緒に居たい」

など、愛情が深いあまり、恋人の行動を制限してしまいます。

カップルである以上、愛情が深いのは素晴らしいことだと思います。

しかし、愛情表現の仕方を間違えてしまうと相手が嫌な思いをしている可能性があります。

 

②自分に自信がない

自分に自信がないため、相手の行動を制限してしまう場合もあります。

「他の人を好きになられたらどうしよう」

「遊びで付き合われているのかもしれない」

「他の人とどんな内容の連絡をしているんだろう」

「自分は本命ではなくキープなのかもしれない」

という不安が募り、よって恋人の行動を制限する可能性があります。

勝手に相手の携帯を見たり、行動範囲を制限したりしてしまいます。

 

筆者も自分に自信がないため、恋愛に対してはいつも不安な気持ちでいっぱいになるのはすごく理解できます。

 

③恋人の全てを支配したいと思っている

暴力や虐待などを行い、相手が自分の支配下にあると勘違いし、自分の気持ちを満たしている場合があります。

また、自分の思い通りにならないことがあるとキレたり、GPSで相手の行動を常に監視したりして、相手を全て自分のものにしようとします。

 

””DV””と聞くと、殴る、蹴るなどといった身体的な暴力を思い浮かべてしまう方も多いと思いますが、身体的な暴力だけではなく、精神的にも追い詰められます。

 

アイキャッチDV

「支配」を「愛情」と誤解してしまう

 

「相手の独占欲が強いのは自分を愛してくれているから。」

「他の異性と話したら恋人が悲しい思いをするのは当たり前。」

などといった思い込みから、「支配」を「愛情」と勘違いしてしまいます。

支配されていることによって、愛情の深さを感じるということですね。

 

好きなのに…

「相手のことが好きなのに、なんだか辛い。」

「大好きなのに、たまに怖い思いをする。」

恋愛とは不思議なもので、例え相手からひどいことをされても、好きだから・嫌われたくないから・暴力は一時的なことだから、といって自分の気持ちをセーブしてしまいます。

 

付き合っているからといって、行動や時間、好き嫌い、金銭感覚、生活スタイル、考えを相手の基準に合わせる必要はありません。

嫌だと感じたことは「いやだ」と伝えていいのではないでしょうか。

 

男女共同参画社会との関係

デートDVと男女共同参画社会は深く関係しています。

 

男女共同参画社会とは?

男女共同参画社会とは、「男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会」です。(男女共同参画社会基本法第2条)

参考:内閣府男女共同参画局

 

一言で言えば、「男女平等な社会」ということです。

 

日本はまだ、「男は仕事、女は家庭」という固定観念がまだ残っています。

デートDVでも同じようなことが見受けられます。

「男なんだからデート代全部出してよ」

「もっと男らしくなってよ」

「女なんだらおとなしく言うとおりにしろ」

「女なんだから家事全部やれよ」

というように、「男なんだから」「女なんだから」という考えを相手に押し付けていませんか?

 

もちろん、「男らしくもっと強くなりたい!もっと女性らしくなりたい!」と自分で思うのは自由です。

しかし、無理にを「らしさ」のフレームにはめ込もうとしたり、その「らしさ」を他人に強要したり、されたりするのは自分の心が窮屈になりませんか?

 

男女共同参画社会とは、「男女がお互いを尊重し合い、地域、家庭、学校、仲間などの社会のあらゆる分野で、性別に関わらず個性と自分の能力を発揮できる社会」と言うことができます。

デートDVと大きく関係していますよね。

 

お互いが素敵な関係であるためには

①男女の固定観念を相手に押し付けない

完璧な人間なんてこの世にはいません。

誰もが長所もあれば、短所ありますよね。

 

自発的に自分の短所を直そうとするのは素敵だと思います。

しかし、相手のために自分の個性や好きなものを押し殺してでも無理やり治す、というのは後々自分が辛くなるのではないでしょうか。

 

また、相手が不得意なことを無理やり押し付けたり、自分の価値観を相手に押し付けたりするのは、相手が嫌な思いをするだけです。

 

②「少しおかしい」と感じたら周りに相談する

初めのころは軽く肩をつつく程度だったのに、次がこぶしになり、最終的には強い力で殴られる…という風にだんだんとエスカレートしていきます

「少しおかしいかも」と思った時点で、周りの人に相談してみましょう。

自分の体と心がボロボロになる前に、一旦立ち止まって考えてみるのも必要です。

 

③暴力を認めない

どんな理由があっても、暴力をふるったところで何も生まれません。

暴力以外での解決法が必ずあるはずです。

暴力は殴る、蹴るなどの身体的な暴力だけではなく、精神的な暴力や性的な暴力、金銭的な暴力も含みます。

どんな暴力でも、決して許されることではありません。

 

④自分の個性を尊重する

人は生まれながらにして、個人を尊重されるべき存在です。

暴力を振るわれてもいい人など、この世には一人も存在しません。

自分の人生は自分で決めることができるのです。

自分の心と自分の気持ちを大切にする気持ちを持ちましょう。

 

⑤相手のことも尊重する

相手も自分と同じ人間です。

自分で自分のことを大切に思うように、相手へのことも大切に思いましょう。

誰一人として同じ人間なんていませんし、好きな食べ物や特技、長所や短所も人それぞれです。

自分の意見や考え、感情を相手に押し付けず、相手との違いを受け入れましょう。

自分はどう考えているのか、言葉で伝えましょう。

 

誰に相談したらいいの?

相談できる人が周りにいない、この悩みを身内には知られたくない、という方もいらっしゃると思います。

センシティブな内容なので相談し辛いですよね。

 

1つ団体を紹介させていただきます。

 

認定NPO法人エンパワメントかながわ

エンパワメントかながわ

参考:エンパワメントかながわ公式ホームページ

ビジョン

子どもが自分自身を大切に思い、暴力を受けずに安心して生きていく社会を実現します。

 

ミッション

暴力のない社会の実現
一人ひとりの人が、自分自身を大切に思えること(人権意識)で、他者も大切にしたいと考え、お互いの力を引き出しあい(エンパワメント)、つながっていくこと(コミュニティ)で、いじめや虐待、性暴力など身近な暴力からなくしていくことを目指します。

 

活動実績

虐待やいじめ、デートDVなどあらゆる暴力を防止していくために、さまざまな対象にあったプログラムに取り組んでいます。

いくつか紹介させていただきます。

 

CAPプログラム(子どもへの暴力防止)

CAP(キャップ)とはChild Assault Prevention(子どもへの暴力防止)の頭文字をとった略称です。

1978年アメリカで誕生し、日本では、1995年にCAPを実践する専門家である「CAPスペシャリスト」を養成する講座が開催されたことにより、本格的に提供が始まりました。

子どもたちに「安心(あんしん)」「自信(じしん)」「自由(じゆう)」の権利があることを伝え、あらゆる暴力から自分で自分の身を守るために何ができるかについてロールプレイを交えながら考えていきます。

 

・デートDV予防プログラム(恋人間の暴力防止)

中高生にとって身近な問題である「デートDV(恋人間の暴力)」をテーマとして、自分自身を大切にすること(人権)を伝え、人と人とが暴力のない対等な関係であるために、お互いの気持ちを尊重しあえるコミュニケーションを学びます。

10代のうちに「デートDV」について予防・啓発することによって、DVという社会問題を減少に導くことを目的とし、2004年からエンパワメントかながわが独自に開発しました。

どこにでもありそうな恋人同士の会話を題材として、深刻なイメージのあるDVというテーマについて、ワークショップ形式で楽しく進めながら、恋人同士の間でも暴力が起こりうることを知り、できることを伝えていきます。

対象は高校生や大学や専門学校の学生など、クラス単位で学校の授業の中で開催します。

教職員や保護者対象のおとな向けも実施しています。

 

取り組み

①デートDV110番

この団体は、デートDVの無料電話相談「デートDV110番」というサービスがあります。

誰にも相談できないこと、一人で悩んで困っていることを電話で相談できます。

デートDV110番サイト

 

②NotAlone(ナタロン)

このサイトでは、デートDV防止に関わる情報が発信されています。

あるある体験談、リレーメッセージ、イベント情報、参考書籍などのコンテンツがあります。

NotAlone(ナタロン)

 

まとめ

DVや虐待などは、人に相談するのには勇気が必要ですよね。

しかし、一人で悩むのはあまりおすすめしません。

あなたの悩みに寄り添ってくれる人が必ずいます。

一人で抱え込まず、相談してみるのも一つの手です。

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