高校野球大好きな寄付メディアライターが金足農業に寄付しなかったワケ

高校野球大好きな寄付メディアライターが金足農業に寄付しなかったワケ

みなさん、平成最後の夏はどんな思い出がありましたか?

 

三度の飯より高校野球が大好きな筆者にとって、夏の思い出といえばもちろん高校野球です。

2018年夏の高校野球は記念すべき100回大会。

 

学校数の多い都道府県では出場校の枠が増え全国から55校が出場。

さらに松井秀喜さん、板東英二さんといった甲子園のレジェンドたちが始球式を務め、例年以上の盛り上がりをみせました。

 

大阪桐蔭高校が史上初の2回目春夏連覇という歴史的快挙のもと、夏の甲子園は幕を閉じました。

しかし、それに負けないほどの活躍をみせたのは、秋田の金足農業高校です。

 

鹿児島実業、大垣日大、横浜、近江、日大三……と名だたる甲子園強豪校を倒した金足農業高校。

103年前の第1回大会で惜しくも準優勝だった秋田県勢が、記念すべき100回大会で優勝旗を掴むのか。

漫画以上に出来上がったストーリーに、普段野球は見ないけど応援してた!という方も多かったのではないでしょうか?

 

そんな盛り上がりを見せるなか、あるニュースが話題になりました。

金足農OBが「甲子園賛助金」呼びかけ&寄付殺到

金足農の決勝進出で、切実な問題が浮上している。

応援などで甲子園に来ている生徒らの滞在が延びたため、宿泊費や飲食代が予算を大幅に超える可能性があるとして、同校野球部OBが「甲子園賛助金」と題した寄付をホームページで呼びかけていることが20日、分かった。

『毎日新聞』2018年8月20日「金足農OBが「甲子園賛助金」呼びかけ&寄付殺到

103年ぶりの決勝進出という嬉しいニュースである一方、資金不足という問題がおこったのです。

 

寄付よりボランティア派

改めまして、筆者は物心ついたからNPOに携わっている根っからのNPOっ子です。

幼いころから習いごとと同じような感覚でボランティアをしに行っていました。

 

社会人になったいまでも、NPOが運営しているコミュニティカフェにいったりイベントに参加したり、福祉作業所の商品を買ってみたり。

そしていまは社会貢献に関するメディア「きふる」のライター兼編集をしています。

 

けれども現金の寄付となると話は別。

趣味は貯金と言っても過言ではないくらい、財布の紐が固いです。

 

「楽しい」「美味しい」など自分にとってメリットがないかぎり、財布からお金を出すことはありません。

 

生まれてはじめて、寄付をしようと思いながら眠りについた日

ただし、そんな私でも先ほどの金足農業のニュースをみて、寄付をしようと思いました。

決勝戦の前日に、さきほどのニュースを知り「明日寄付しに行こう!」と決意しました。

 

Facebookへの実際の投稿がこちら。

金足農業-Facebook投稿

試合は見に行けないけれど応援したい

今年の記念大会は地方大会も見に行きました。

朝5時に起きて、バックネット裏から見たほどです。

けれども筆者はまだまだ社会人1年目。

「甲子園を見に行くから」という理由で、急遽休みをとることはさすがに厳しいです。

 

「試合は見に行けないけれど、応援はしたい」と思いました。

「社会人になってボランティアはなかなか行けないかわりに、寄付で応援したい」という方も多いのではないでしょうか。

 

自分のお金が役に立つのなら

秋田県が103年ぶりの決勝進出、そして相手はプロ注目選手勢ぞろいの大阪桐蔭高校。

マンガのような展開に、期待せざるを得ません。

 

歴史に残るであろうこの試合、自分のお金が少しでも役に立ったのなら、孫の世代まで語り次ぎます。

「これまで特に給料の使い道はなかったけど、これが本当の使い方なんだ」とも思ったくらいです。

 

地元の高校が寄付で強豪校になった歴史

筆者の地元、北海道小樽市には北照高校があります。

北照高校は1991年の夏に甲子園初出場。

出場が決まったときには、高校へは多額の寄付金が寄せられたそうです。

 

甲子園から帰ってきたあと、余った寄付金で練習場を作り、以後1998年、2010年、2012年、2013年、そして今回の2018年と甲子園に出場。

いまではプロ野球選手も輩出する、強豪校の一つとされています。

 

白河の関越えをなかなか果たすことができないでいる東北勢。

今回の活躍をきっかけとして、今後の成長に期待したい、という想いがありました。

 

寄付メディアライターが寄付しないってどうなの?

正直、世間体を気にしました。

きふるには「寄付者インタビュー」というシリーズもあります。

 

「ここで寄付をして『ドケチが初めて寄付をした話』とでも書けば面白いんじゃないか」と頭の中で構成まで考えていました。

 

一晩明けてあらためて考える

こんなことを考えながらも、結局のところ寄付はしませんでした。

どうして寄付メディアのライターをつとめる私が、応援している高校に寄付をしなかったのでしょうか。

つぎに「寄付をしなかった理由」についてお話していきたいと思います。

 

寄付を集めているのは本当か?

寄付を集めていることを、テレビのニュースで知りました。

そして自分でさらに調べたものの、疑い深い筆者は、ネットニュースにある口座番号だけでは信用ができませんでした。

 

そこで高校のホームページをみてみるも、寄付に関する記載は一切なし。

どうやら、金農甲子園出場支援協議会という卒業生が作った会が、寄付の窓口となっていたようです。

 

私立高校と違って、公立高校は堂々と寄付を募集できない、という理由があるのかもしれません。

けれども、悲しいことに「募金詐欺」という善意を悪用する詐欺もあります。

 

実際におきた募金詐欺の事例はこちらの記事でご紹介しています。

それって募金詐欺…?信用できる寄付先の選び方

 

募金の受付先となっているのはどんな会なのか、どの説明があれば安心して寄付することができました。

 

こんなはした金でいいのか?

「寄付を集めている」というニュースのほかに、同校卒業生のスポーツ選手らが寄付をした、というニュースも飛び込んできました。

 

このニュースをみて「あの人も寄付してるんだ!わたしも寄付しよう!」となる方もいらっしゃるはず。

けれど、筆者の場合は「こんなに寄付してるんだ……わたしのはした金なんて何%になるんだろう」となってしまいました。

 

5000万円の内訳がわからなかった

ニュースによると寄付金の使い道は「選手や応援団の交通費や滞在費」とあります。

ベンチ入りしていない部員や応援団の分なのでしょう。

ちなみに、甲子園はベンチ入りしている選手と監督の分の滞在費は補助金がでます。

出場選手の旅費、滞在費補助規定

全国大会 1校20人(選手18人、責任教師1人、監督1人)を限度とし、次の通り旅費と滞在費補助を支給する。

公益財団法人日本高等学校野球連盟 開催要項より

 

たしかに、秋田からの交通費や、ホテルへの宿泊費を全校生徒分もとうとすると、莫大な金額になります。

高校野球には必要不可欠なブラスバンドが使う楽器の輸送費だって安くはありません。

 

だた、それにしても5000万は多すぎないか?というのが正直な感想です。

 

きっと交通費や宿泊費以外にもあるのだと思います。

けれど、甲子園で応援をしたことがない筆者には、具体的になににお金がかかるのかイメージすることができませんでした。

 

もう遅いのではないか?

そうこうしているうちに、8月21日に閉会式が行われました。

8月23日に2億円近い寄付金額が集まったことが、またニュースで取り上げられました。

寄付を募っていることを知ったのが8月20日の夜。

 

この時点でいくら集まっていたのか、すでに目標金額を超えていたのか。

そして目標金額を超えてしまっても、寄付は集めるのか、を知ることができたら、「今後の活躍のために」と寄付をしたかもしれません。

 

さいごに

記事を書いているうちに「やっぱり寄付しておけばよかった」という気持ちが湧いてきました。

今回寄付ができなかったのは、慎重になりすぎたことが一番大きいと思います。

 

ここでもう一度、寄付について考えてみましょう。

 

きふるにとって寄付とは「寄り添うこと」。

現金の寄付だけでなく、ボランティアをする、フェアトレード商品を買う、なんてのも寄付であるとしています。

 

今回、わたしは金足農業高校に現金を寄付することはできませんでした。

けれども、別の方法で寄り添うことはできます。

たとえば応援メッセージを送ってみたり、秋田に旅行にいってみたり、高校の商品を買ってみたり。

 

いまの私にできることは、次の大会でまた金足農業高校を応援すること。

自分にできることで、寄り添っていけたらと思います。

 

改めて金足農業高校、準優勝おめでとうございます。

全国の農業高校、東北勢のさらなる活躍を応援しています!

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阪神淡路大震災は「ボランティア元年」、東日本大震災は「寄付元年」と言われています。

日本ファンドレイジング協会の「寄付白書2017」によると、日本における個人寄付の総額は2010年で4874億円。

震災のあった2011年には10182億円と2倍以上に跳ね上がりました。

 

この膨大な寄付金、一体どんなことにつかわれたのでしょうか?

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