超福祉展2018開催!|福祉・マイノリティ自体のバリアをなくす

超福祉展2018開催!|福祉・マイノリティ自体のバリアをなくす

超福祉とは、障害者をはじめとするマイノリティや福祉そのものに対する「心のバリア」を取り除こうとする取り組みのこと。

 

11月7日(水)から13日(火)にかけて、開催されます。

舞台になるのは、渋谷ヒカリエ、渋谷駅ハチ公前広場、渋谷駅地下広場、そして代官山蔦屋書店、実践女子大学渋谷キャンパスといった渋谷の街全体。

 

今回は、未来の福祉を提案する展示会・シンポジウム「2020年、渋谷。超福祉の日常を体験しよう展」のオープニングセッションにお邪魔してきました。

 

超福祉展とは?

超福祉展は、障害を抱えた人や高齢者・LGBTなどのマイノリティ・福祉そのものに対する「意識のバリア」を、従来の福祉の枠に収まらないアイデアやデザイン、テクノロジーで超えるべく、最新のプロダクトや開発者が数多く集う展示会イベントです。

 

5回目となる2018年のテーマは「ちがいを、あなたに。ちがいを、あなたから。」

さまざまな世代・人種・コミュニティ・文化があつまる渋谷を起点として、福祉の可能性を提示していきます。

超福祉展

参考:公式ホームページ

オープニングセレモニー

オープニングセレモニーでは、超福祉展と渋谷区の2020年までの構想について、出展している各社からの発表やデモンストレーションが行われました。

 

はじめに登壇したのは、イベントの主催であるNPO法人ピープルデザイン研究所の須藤シンジさん。

今回展示されている、オフィス専用車椅子「Weltz」に乗って登場。

 

『オフィスの椅子と車椅子という、これまでにあるものと組み合わせることで、これまでにない新しいものが生まれる。」

超福祉展は「こうありたい」という未来を発信する場所です』

 

あらゆる世代や人種・コミュニティ・文化が集まるダイバーシティな渋谷の街を舞台にした超福祉。

新しい福祉の形が、ここから生まれます。

渋谷区長:長谷部健さん

行政にとって、福祉は教育と並ぶ柱です。

しかし、たとえどんな人でも簡単にはくことができる靴を作ったとしても、福祉の世界だけで販売していては生産は続けられません。

 

「福祉以外の領域へも、そして福祉以外の領域からも、アプローチをしていくことで、福祉の可能性を広げることができる」と話していました。

文部科学副大臣:浮島智子さん

文部科学省では、障がいの有無にかかわらずともに学び、生きる「共生社会」の実現を目指しています。

多様性を武器に創造力を発揮する超福祉は、共生社会のカギとなるもの。

 

文部科学省主催の「超福祉の学校」は、渋谷キャストスペースにて11月10日(土)11日(日)に開催されます。

東京急行電鉄株式会社:寄本健さん

寄本さんは、一般社団法人渋谷駅前エリアマネジメントで事務局長もされています。

渋谷駅周辺の開発をすすめている東急電鉄の立場から、超福祉と渋谷のまちづくりの関係性についてお話していただきました。

 

渋“谷”である以上、でこぼこしている地形でバリアフリーとは言い難く、どうやってすべての人にとって心地良い街にするかが課題であるそう。

渋谷開発のビジョンは「渋谷が世界一だと思う人をふやす」こと。

これからの渋谷はどうなっていくのか、人の流れやあるべき街の姿のお話でした。

スズキ株式会社:ラジャ・ゴピナートさん

自動車メーカーとして有名はスズキでは、シニアカー「kupo」を開発。

高齢者が「青“空”の下で散“歩”」ができるようにと作られた電動車いすの機能を備えた歩行補助車です。

 

自動運転やAIといった「技術」から商品を開発するのではなく、どんなことに困っているのか?どんなものがあればいいのか?といった「人の声」から商品開発をしていったそう。

『高齢者は、移動がしたいのではなく、死ぬ最後の日まで健康でありたいんだ』という言葉が印象的でした。

エイベックス・エンタテインメント株式会社:中前省吾さん

エイベックスは、知っての通りエンターテイメントのプラットフォーム。

エイベックスでは「法治企業」であると語る中前さん。

 

「これがやりたい」「これをやってみよう」と、まだ法律ができていない領域に、企業は踏み込んでいく時代になりました。

法がまだ成立していない領域において、歯止めになるのは「良心」。

これからの企業は適切な倫理観や、社会貢献性を重視する必要があると述べました。

 

エイベックスが出展しているのは、音声AR。

美術館にある音声ガイドを、観光ガイドや視覚障害者向けガイド、はたまたゲームといった形で町中に展開していきます。

慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授:中村伊知也さん

中村さんは、超人スポーツ協会」にも所属しています。

超人スポーツとは、テクノロジーとスポーツの融合によって誰もが楽しめる新競技のこと。

 

VR空間をパラ陸上で用いられる車イスレーサーで駆け抜けたり、AR技術と遠隔通信技術を用いたテクノスポーツだったりと、人機一体のスポーツです。

 

障害の有無、性別、体格に左右されないスポーツであり、2020年東京オリンピックパラリンピックのある年に、渋谷で大会を開きたいと熱く語っていました。

超人スポーツ体験会は11月10日(土)渋谷駅13番出口地下広場にて行われます。

車椅子ダンサー:かんばらけんたさん

かんばらさんは、システムエンジニアとして働きつつ、フリーで車椅子ダンサーとして活動されています。

車椅子の上で逆立ちをしたり車輪の上で回ったり。

ステージの上で、アクロバティックなダンスを披露してくださいました。

FCAジャパン株式会社:ティツィアナ・アランプレセさん

イタリアのアルファロメオといった車の販売を行っているFCAジャパン。

なぜ車の会社が超福祉を以前からサポートしているのでしょう?

 

アルファロメオは、「赤い」というアイデンティティをもっています。

Be yourselfというメッセージを広げるために、LGBTやブラインドサッカーなど、社会をよりよくするために活動している団体と協力してきました。

 

それぞれが「美しさ」「強さ」など守りたいメッセージを持っています。

「それぞれの違いが、新しい可能性を発揮していく。」

スポーツカーと福祉、全く違ったものにも見えますが、意外なところで共通点がありました。

日経BP社:高津尚悟さん

今年で5回目になる超福祉展。

これまで超福祉に関わることができなかった人にも超福祉を伝えようと、「超福祉 SUPER WELFARE インクルーシブ・デザインの現場」を出版しました。

 

社会課題を解決するもののひとつはインクルーシブデザインであり、超福祉展はインクルーシブデザインの可能性を提示してくれる場所だった、と高津さんは振り返ります。

 

今回紹介された本は、今回の超福祉展でも販売されています。

BrailleNeueProject/NIN_NINチーム:高橋鴻介さん

高橋さんからは、2つのプロダクトが紹介されました。

一つはテクノロジーの力を使って、身体の機能を他人にシェアする「NIN_NIN」。

肩に乗せることができる小型ロボットで、助けてほしい人、助けたい人をつなげます。

Braille Neue

二つ目はBraille Neue(ブレイルノイエ)。

点字とフォントを組み合わせたもので、目が見える人でも見えない人でも読むことができます。

一般社団法人PLAYERSワークショップデザイナー:タキザワケイタさん

最後は&HANDプロジェクトのタキザワケイタさん。

一般社団法人PLAYERSは、メンバー全員が本業を抱えながらプロボノとして活躍しています。

「自分のこどもたちが大きくまでに、やさしさにあふれる社会にしたい」と、助けたい人と困っている人をマッチングする仕組みを作りました。

電車のってもスマホをいじっていて困っている人に気が付かないという状態を、あえてスマホを使って解決したのが非常にユニーク。

 

家族が妊娠したのをきっかけに、妊婦向けサービスを開発していましたが、いまでは妊婦に限らず障害・精神的に不安や困難を抱えた人、はたまた海外からの旅行者向けにも展開しています。

さいごに

渋谷から新しい福祉の形を発信する「2020年、渋谷。超福祉の日常を体験しよう展」は、11月13日まで。

従来の福祉の枠に収まらないアイデアやデザイン、テクノロジーが、障害を抱えた人や高齢者・LGBTなどのマイノリティ・福祉そのものに対する「意識のバリア」を変えていきます。

この変化の瞬間を、あなたも目の当たりにしてみませんか?

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